Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration , Social Media | Posted on 10-03-2010
最近のネット上の現象として、断然面白いと思うのが、DOMMUNE。
DOMMUNEは、3月1日オープンした宇川直宏氏が主催する、リアルタイムでLIVEとDJが
楽しめる、「クラブ兼ストリーミング・サイト」です。
19:00-21:00がLIVE、21:00-24:00がDJという構成になっているのですが、
まず面白いのが「金/土が休配信日」ということ。
平日は、フリーでベッドルームクラブ体験をしてもらい、
週末は、リアルクラブへ繰り出そうよ、
という配信の考え方です 。
実際、体験しているとテンションがかなり上がってきます。
Twitterを見ていると「久しぶりにクラブ行きたくなった」という声が多く流れてきますが、
「ネットが持つ力」と「リアルな人と場が持つ力」とのバランスがとても上手く取られている。
これはジャンルは異なりますが、過去の例で言うと、
Radioheadの「IN RAINBOWS」の事前配信の考え方と類似している気がします。
つまり
・デジタル情報は、フリーの考え方で広く提供していく。
・そこで広く音源を流通させ、評判を作った後で、生でしか体験できないライブに足を運んでもらう。
・そのチケット料金や、ツアーグッズの売上から収益を得て行く。
という、ネット/リアルがそれぞれ持つ良さを活かしながら、フリー戦略の考え方を取り入れている。
ここに、DOMMUNEの面白さの一つを感じています。
そしてもう一つの面白さが、その目的のためのソーシャルメディアの使い方。
「ニコニコ生放送」も然りかと思いますが、やはり「生」が持つ、
祭りのプロセスへ参加することでの、連帯感や増幅のパワーは、
ネットメディアの持つ、大きな力であり、良さだと思います。
そしてその良さを増幅させているツールが、TwitterやUstreamといったソーシャルメディア。
この使い方に必然性がある、というところに面白さを感じます。
DJを「生」で聴き、その参加者たちの声を「文字」で共有して、連帯感を体感する。
そして、それが「ちゃんと楽しい体験」になっている。
頭で理解するものでなく、「何も考えずに、ふつうに楽しい」という体験。
これは核心なことでありながらも、なかなか無かったことだと思います。
もちろん、音の良さや、クラブではあまり見ることができないDJ中の手元映像や
リアルタイムなエフェクト映像へのこだわりなど、
ネットの場として、きちんと楽しめるためのディテールに気を配られている点も
見逃してはならないポイントではあります。
が、単に、新しく便利なツールを組み合わせて使うだけの発想からは全く異なる、楽しい体験。
そしてネットだけで完結しない、外へ連れ出すための増幅装置としての在り方。
今後も注目しつつ、素直に楽しんでいきたい、スリリングな試みだと思います。
僕がDOMMNEで描出したいのはテクノロジーで武装したテン年代のハードコアパンクです!
今後企業資本や広告の現場などと提携することがあっても既存のシステムをひっくり返すような表現、そして現行のテクノロジーに鋲を打つような行為を日夜探求してゆきますのでよろしくす
@dommune
・DOMMUNE
・DOMMUNE on USTREAM
・DOMMUNE on Twitter
発表されてから随分と経過してしまいましたが、
新聞/雑誌から始まり、あらゆるパッケージングされた製品が、
「今後いかにデジタル領域と手をつなぐことで、
付加価値の付与、そして販売促進へと寄与することができるか?」
という点において、大きなヒントを与える事例 だと思いますので、改めてご紹介を。
まず挙げる事例では、スイス最大の購読者数を誇る有名タブロイド新聞「Blick」が、
画像認識のエンジンを提供する「kooaba」社と連携し、
紙面そのものの情報を画像認識し、付加情報を提供し、PDFデータとして入手できる、
というアプリ配布の試みです。
kooaba interactive print
アプリを起動し、紙面を撮影すると、そのページに付加された情報が提供され、
PDF化されたページまで入手できるという仕組みになっています。
Facebookとの連携など、ソーシャルメディアへの配慮ももちろんされています。
iPhone版で現在配布されているアプリでは、ベーシックな機能として、
DVD、書籍、CDに対して類似したソリューションが提供されています。
つまり、カバーをただ撮影するだけで、
・付加情報(Youtube、wikipediaなどへの連携)の付与
・販促活動(iTunes store、eBayなどへの連携)への結びつけ
・共有(友達への紹介メールなど)
これらが全て行える、ユーティリティ機能の提供です。
さらには、kooabaのWebサイトへ来訪し、ユーザログインすれば、
自分がクリップした情報を参照することができる、というサイト連携もなされています。
先ほどのスイスのタブロイド紙とのサービス連携は、
これからの各メディア/メーカーにとって、とても注目すべき事例だと思います。
もちろんその考え方を立体的に組み合わせ、提案/実行していく側にとっても。
デジタル領域においては「ユーティリティ化」というのが、
企業と生活者とを結びつける最重要キーワードではないか? と改めて思う、ソリューション事例です。
kooaba (※クリックでiTunesが立ち上がります)
Via : ニテンイチリュウ
Cannes ‘09 の中で、自分が好きだったのが、”Titanium Lion” の “OASIS DIG OUT YOUR SOUL”。
この音楽プロモーションは、「情報との出逢い方」という点で、ヒントが多くある考え方だと改めて思います。
Oasis ‘Dig Out Your Soul’
OASISのニューアルバム「DIG OUT YOUR SOUL」の発売に合わせ、
オアシスがストリートミュージシャンたちに新曲を教えて、ストリートで曲を演奏する
という、「逆算の情報サイクル」を仕掛けたものです。
つまり、これまでは、
曲が発売される→PVが流れる→ライブをする→mp3が出回る
こんなサイクルを経ながら、
「最終的に」ストリートミュージシャン達によって演奏される、
という図式だったわけですが、それを「逆のアプローチ」にすることで
「情報との出逢い方」を新鮮なものにしているわけです。
もちろん、ストリートへのリスペクトという意味や、
予定調和を嫌う意味においても、オアシスのパーソナリティと一致している点もあるでしょう。
それ以外にも、YouTubeやFlickr、Google Mapの使い方も秀逸だったわけですが、
やはり「先行視聴」の意味合いを大きく変えた捉え方をしたところに
アイデアとしての素晴らしさがあると思いますし、学ぶことが多いと思います。
さて、なぜこのキャンペーンを今さら取り上げているか、というと
やっぱり「情報との出逢い方」ってすごく大事だな、と最近思うためです。
上手くは整理がまだ付いていませんが、情報が沢山あればある程、その得方も
ある種パターン化するようにも思えてきます。
ツールが情報との出逢い方を規定する、という一つの側面。
とくにTwitterを使っていると、よく感じます。
ならば、ソーシャルメディアへ注意を払う一方、
全く違う情報との出逢い方も探るべき、という気がしてなりません。
このオアシスのキャンペーンの考え方や、
オバマ大統領選挙戦のフロリダ州での、
「孫」をコミュニケーション・パートナーとして選ぶ考え方。
この辺には、多くのヒントが潜んでいる、と思います。
数字の形をした画像がランダムに表示され、時計を表す「だけ」のサイトです。
FABRICA
「数字の形に見えるもの」をただ時計で表す、というゆるいお題かつ、
それ「だけ」のサイトだからこそ、ユニークな画像が沢山溢れており、
見る側のインスピレーションが刺激されるものがあります。
あとは、この数字画像がユーザから投稿できるようになっている点。
ここにも、このサイトをさらに面白くしている理由があると思います。
ユーザ投稿という仕組みは、それこそ数えきれない程あるでしょうが、
「ユーザの持つアイデアが吸収できる場」 としてのサイトは、数少ないのではないかと思います。
このサイトを見ていると、なんというかユーザのもつクリエイティビティへの信頼のようなもの、
あるいは「よい感じなゆるさ」のようなものが感じられてきます。
「ネットに放り込む感じ」 と言えばよいのでしょうか。
「こんなの作ってみたけど、みんなどう?」というようなトーン。
「どんなものを期待し、投稿してもらうか?」
「そのためにどんな空気をつくるか?」
ユーザが関与してもらうことで、より面白くするにはどうあるべきか?
を考えるうえで、とても奥深いヒントが潜んだサイトだと思います。
ひどくシンプルなサイトだけに。
Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration , Social Media , iPhone | Posted on 12-12-2009
iPhone + Twitter を賢く使った、リーバイスのバイラルキャンペーン。
その仕掛けはというと、
まず、街の中にいるリーバイスの仕掛け人が、Twitterアカウントで、今いる場所をツイートします。
それを見たユーザが、もしその場所にいる仕掛け人が見つけられたら、
合い言葉「Are those Levi’s ?」(それ、リーバイス?) と問うと、
仕掛人が今履いているリーバイスを脱いで、その場でその人へプレゼントするというものです。
リアルな「鬼ごっこ系企画」の仕掛けは、iPhone + Twitterの組み合わせで活用すると、
リアルタイム性が強まって、大いに盛り上がりそうに思えます。
ARGプレイでも大いに活かせる仕組みでしょう。面白いキャンペーンです。
Via : ニテンイチリュウ
夢の病院をつくろうPROJECT
医療の先進国である日本で、まだひとつもない、小児がんの専門病院。
それを、まずひとつ、つくりたい。
つくるなら、中途半端なものではなく、夢の詰まった病院にしたい。
その目的のために、このプロジェクトが取った手段が、「こんな病院があったら」という
「夢の病院アイテムのアイデアを募る&そのアイデアを買ってもらう」 、
参加と寄付のしくみです。
たとえば、こんなアイテムが寄せられ、購入されています。
「こうあったらいい」という夢のアイデアから入る事とは、ゴールからスタートするということ。
一見地味に見えるかもしれませんが、目的へ近づくための最短距離のアプローチであるとも言えます。
後は、それがいかに「見える化」できるか?
達成感や実現していく感が打ち出せるか?
そこが今後の課題であり、成功要因であるかと思いますが、
「まず夢から人を巻き込む」 という、このアプローチにとても共感しました。
真ん中にあるコンセプトがぶれていない、という点。
親和性があると思われるソーシャルメディアとのコミュニケーション連携などの話も
それは「手段」として、あくまでその後に来ることなので、
とても地に足がついている考え方だと思います。
だからこそ、成長していくポテンシャルは持っているように感じます。
あくまで草の根な路線として。
多くのクラウドソーシングプロジェクトに見られるニュース性はないかもしれませんが、
逆にアイデアが浮き彫りになっている分、その本質に共感を覚えます。
地道に経過を見続けたいと思うプロジェクトです。
もう3ヶ月程にも経っているプロジェクトではありますが、
伊藤ガビン氏編集長、そして「全力でヒマをつぶしにいきます」がコンセプトの「daily vitamins」。
daily vitamins
「vitamin water」をプロモーションするには、全く脈絡のない、
「デイリーポータルZ」が想起される程の、くだらなさ満載のメディアとなっています。
「vitamin water」のWEBコミュニケーション活動としては、
販促活動を伝えるWEB窓口として、Blogがきちんと機能していますし、
商品を伝えるためのブランドサイトも十分な要素は持っていると思います。
つまり必要な領域は、すでに十分ある、という状態です。
なのに、、このサイトがあらゆる面で最も創り込まれている、ように見えてきます。
しかもタグライン通り、「全力で」エンターテイメントの方向に。
スピードと効率性が特に優先され、かつ収益性が先ず求められる今のネットの世界で、
ここまで振切ったエンターテイメントの提供を仕掛けた人たち、そして意思決定者たちに、
ある意味すごくポジティブな未来を感じてしまいました。
実のところを言ってしまえば、
WEB広告の領域におけるタイアップ企画や、ブランデッドエンターテイメントの類いは、
自分はほとんど見なく、面白みも感じられなかったりします。
また、PV数を基準としたWEBメディアの広告収益モデルにも、どうにもドキドキする未来が
感じられなかったりしています。
しかしながら、デイリーポータルZは毎日のようにチェックしていますし、
このサイトの姿勢も同じ感覚で好きです。一生活者としての普通な感覚という意味で。
やはり、「面白い人たちによる、情報の編集/紹介」という観点は、
たとえ情報が多くなったとしても、いや、情報の流通が多くなればなるほど、
価値が高くなる傾向にあると思います。
だから、存在の価値はある。
その最も代表的なメディア例が「ほぼ日刊イトイ新聞」でしょう。
「ウェブはバカと暇人のもの」という言葉もありますが、
やはり人はエンターテイメントを求めます。
だからその道を純粋に選択し追求する事には、とても素敵な未来への
チャンスがあると自分は考えています。
自分たちをメディア化してしまう。
企業や商品/サービス自身の姿は隠れてしまってもいい。
まずは徹底的に面白い情報を提供することだけにフォーカスする。
これは「面白い/有用な情報に人は集まる」という、WEBの特性を活かした
コミュニケーション戦略として、極めて健全な選択肢だと思います。
情報が少ない中での推測部分が主ではありますが、
一商品のプロモーション活動で、ここまで本気に面白いWEBメディアを
提供しようとする試みは、初めて見たような気がします。
今後も注目です。
これまでにも、「プラットフォームの特性を使ったクリエイション (Folder Type)」 などで
取り上げてきた文脈上にあるものですが、今回は “Google Street View” を
音楽のプロモーションの仕掛けとした、ちょっと面白い試みの事例です。
EDITORS – In This Light And On This Evening – Google Street View London Hack / Mashup
イギリスのバンド “Editors” による、新曲 “In This Light and on This Evening” の
プロモーションサイトですが、アクセスすると、そこにあるのはGoogle Street Viewの世界。
画面右側には、曲が購入できるオーダーリンクがあり、
左側には、レーダーのようなものがあります。
そしてそのレーダーをたどり「探索行為」することでアーティスト達に逢える、という仕組みです。
が、ここで面白いのは、Google Street View を使った手法もそうですが、
それよりも、このサイト体験がいわゆる「拡張現実」の形になっている点です。
アーティストを発見するというゲーム性だけでなく、現実感を持っているんですね。
その拡張現実内で遭遇したアーティストに、妙に親近感を持ってしまう、という。
Google Street Viewは、特にARGに関していえば、親和性あるプラットフォームの
一つである事は間違いないと思いますが、
アーティストプロモーションのような「親近感を持って欲しいと思っているケース」にも
これは十分使える手法だと感じました。
一方、Google Street Viewを、企業の商品/サービスのプロモーションで使うことに
これまでぴんと来なかったのは、たとえゲーム性を持たせたとしても、
ストーリーが希薄であったり、そこに生な人が見えない点にあったような気がします。
とはいえ、この既知のプラットフォームを拡張現実の体験手段として使うことで、
親近感/没入感を与えて行く考え方、今後さらに加速していくのだろうと思います。
このアイデア、面白いです。素敵。
Ascii Art Hanabi
twitterから、ハッシュタグを用いてつぶやいたTweetを、夜空へ派手に打ち上げ花火する。
シンプルなアイデアなだけに、素直に楽しいです。
こういう気軽な遊びに「わあー」と、こぞって楽しめるところが、Webの面白さの一つだと思います。
消え行く花火の感じの細かな演出が、味があってまたいいですね。
Posted by kUtsunomiya | Posted in Marketing , Social Media | Posted on 28-08-2009
コミュニケーション手段の進化が、どうメディアや社会に変革をもたらすか。
のテーマについて、素晴らしく分かりやすい講演です。
(「View subtitle」から”Japanese”を選択すると日本語字幕付きで見られます)
最も情報がコントロールされやすい政治領域の変化を例に取り、
Twitterなどのツールが、どう抑圧的な政治体制下にある国民にとって、
検閲をかいくぐり、本当のニュースを素早く伝える手段となっているかを伝えている点に、ソーシャルメディアがもたらす変化の話を分かりやすくさせる工夫があります。
以下は、講演内容の翻訳サイト からの引用。
本当にクレージーな変化はこれです。
人々はもはや互いに分離されてはいないということです。
元消費者が、新たな生産者になっています。
観客が互いに直接話すことができるのです。
プロよりもアマチュアの数の方がずっと多く、ネットワークの規模は、ネットワークの複雑さというのは、参加者数の2乗に比例し、ネットワークが大きくなるときには桁外れに大きくなるのです。
ほんの十年前まで、消費されるメディアのほとんどはプロによるものでした。
そのような時代は終わり、もはや戻ることはありません。
myBO.com の役割を理解していたのです。
支持者を集めることであって、支持者をコントロールすることではないのだと。
このような振る舞いこそ、このメディアを真に使いこなすために必要なものなのです。
私たちの知っていたメディアの状況、あのお馴染みの、概念的には単純な、プロがアマチュアにメッセージを放送するというやり方は、静かに消えつつあります。
ソーシャルメディアがもらたす変化について話す機会があるときには、
この講演内容を中心に、政治を例にとって話すと分かりやすいなと思いました。