「お礼の気持ちを贈るサービス」という一つの傾向 (giftee, We&Co, Heineken BFF)

火曜日, 8月 16th, 2011. Filed under: feature Interactive Social Network



なんらかのアクションに対し、あるインセンティブを加える。
モノではなく、主に「象徴=見えるもの、見せられるもの」として。

それによって、体験に継続性を与え、簡単に言ってしまえば「少しでもハマる」ように促す。
という流れが、ネットサービスにおける主流な意図されたルールであるかと思います。

例えば一番分かりやすいのは、Foursquare での「メイヤー」などでしょう。
広義に捉えれば、趣旨は異なれど、Twitterにおける「フォロワー」もそれにあたる一つと思います。
「自分の他者への(半分は幻想の)影響度を可視化することで、継続力を刺激する」という意味において。

ただ、これらは大きく捉えるとある意味「全て自分に跳ね返ってくるサービス=全て自分のためのサービス」と言えるかと思います。
シェアの思想に見えながらも、自己完結的満足を刺激する「仕組み」がその根っこにはあり、それがサービスを形成している、いう意味として。
もちろん人間を相手にしているのですから、ある意味当たり前な話なわけですが。


が、一方で今、そういった「自分のため、自分が楽しむため」という行動動機以外にベクトルが向いたサービスも、複数現れてきていると思います。
具体的には「友人に、知人に、お礼を贈るという行為そのものをサービスする」流れです。
そして個人的には、ある閉塞感を持った空気感に同居しないための一つの切り口として、とてもリアリティある流れに感じてもいます。

例えば「giftee」。
友人や知人に「小さなありがとう」をTwitterやメールベースで、リアルに受け取れるギフトを贈る事ができるサービスなのですが、
ユーザとして、まず分かりやすいサービスとして提示されている点、そして店舗とのコラボレーションの展開、
さらに寄付という選択肢の用意、と贈る/受け取る気持ちを優先させながらも、優れた仕組みも提供されている点がとかく秀逸だと思います。

giftee

Welcome to giftee from giftee official on Vimeo.



また、友人・知人への「小さなありがとう」というベクトル以外では、もっと「小さなレベル」、例えばお気に入りのショップの店員さんへ「ありがとう」を伝える事が出来るようなアプリ「We&Co」がアメリカではリリースされています。
これも、日常生活で「ありがとう」と言いたくなる時のその気持ちを、巧くキャッチしたサービスと言えると思います。




さらにこの「贈る」方向性、企業のプロモーション施策として行われ始めている点にも、面白さを感じています。
例えば、ハイネケンによる「ビールを一杯おごれる」アプリ「Heineken BFF(Beer for Friends)」。

Heineken BFF from glenhnsn on Vimeo.


友人や知人に「一杯おごりたくなる気持ち」。
その気持ちを捉え、その知人がバーへ行き、Foursquareでにチェックインすると、
Facebook上に「いつもありがとう、今日は一杯おごるよ〜」という本人からのメッセージがポストされ、
一杯飲めてしまう、という仕組み。
ここでは、特にFoursquareでチェックインしたらメッセージが現れるという「サプライズ」が組み込まれている点が、とても素敵です。


と、3つほど例を挙げてみましたが、ここでのポイントは「自分だけが享受するサービス」でなく「他者にありがとうを伝えたい、という気持ちそのものに注目したサービス」という点です。

そして、この「ちょっとしたありがとうが生まれる瞬間」を大切にしていく流れが、なぜ今顕著になりつつあるのか?
それについて感じ入ることは、とても大事なテーマではないかと思っています。


少し話は変わりますが、一部で少々話題な「ゲーミフィケーション」について。
自分はこの概念を今持ち込む事について、あまりリアリティも共感も持てていないのですが、それはなぜか?
おそらくその違和感の理由は、このテーマとセットで語ることができる気がしています。

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