日常世界の分割と対比 (Symmetry)
「画面分割」という一定のフレームから視線を引きつけ、ストーリーを紡いでいく。
その分割の最小限の枠は、言わずもがな2分割なのですが、
この2分世界の面白いところは、「対比」という自然暗示が伴っているところだと思います。
つい無意識に、二つのビジュアルを見比べ、脳の中で意味をつなげる行為を行ってしまうところですね。
その2分割世界が持つエッセンスを、対比により日常世界を描くという切り口で、鮮やかに映像として切り取ったのが「Symmetry」と題されたこの美しい映像作品です。
Symmetry
Symmetry from Everynone on Vimeo.
ビフォーアフターの対比。意味が異なる真逆の対象二つの対比。
さまざまな日常生活のモノ、人、コト、とが対比によって紡がれ、人生というテーマがそこに横たわっている事を鑑賞者は読み取っていきます。
短編小説のような旅と、見終えた後にじんわりと残る読後感。
これぞ映像ならではの美しい作品だと思います。
さて、今回紹介した映像は「2分割」の上に成り立つ表現ですが、これがたとえば「4分割」となると、また違った意味づけが可能となってきます。
たとえば、こういった「多音&リズム」に着目したアプローチですね。
Fast Forward
Fast Forward from Bill Newsinger on Vimeo.
ここからさらには8分割、16分割、、と続けば、そのマス目を使った例えばマスゲーム的な展開のように、分割を活かしたストーリーテリングの表現へと広がっていきもします。
たとえば分かりやすい例で言えば、OK GO のPV “AMERICANARAMA” のような展開の仕方。
OK GO “AMERICANARAMA”
また複数ディスプレイを使った分割演出や、iPhone, iPadの複数デバイスを使った分割表現なども、同じように言えますね。
ただ、やはり、「2分割」。
その対比の力強さを改めて今回の作品で思い知ったような気がします。
もちろんテーマや対象の素晴らしさもあるわけですが、やはり力強い、と。

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