デニムの旅、ステップの旅 (赤地剛幸氏 “Traveling Denim”, “Many Steps”)

日曜日, 4月 24th, 2011. Filed under: Movie

世界の広さ。人の多様さ。

それを表すうえで、あえて或るモチーフ「だけ」を用ることで、より一層表現を浮きだせる、という作法があると思います。

「縛りの作法」が持つ、想像力の広がりと、そのモチーフへ残す、強い記憶作用。

映像作家、赤地剛幸氏の映像作品は、その作法の象徴と言えるのではないかと思います。

たとえば「Traveling Denim」と題されたこの作品。
一本のデニムを穿き、二年間で50ヶ国を旅した記録映像が、PEPE CALIFORNIAの「Guatemala」に合わせて心地よく繋がれ、旅へと連れて行かれます。

” Traveling Denim ” Recording color fade for two years from Takayuki Akachi on Vimeo.


世界を歩き、人々と出会う、旅をする。
一本のデニムが示す象徴と、その形と色とが次第に変わっていく様が、肌感覚として旅のリアリティを大きく与えています。


同じように、その最新作であるオニツカ・タイガーのキャンペーン「MANY STEPS」。
これもその名の通り「世界のステップを集め一曲を奏でる」というコンセプトによる、世界がキラめくような、同時に柔らかな視線を持った素晴らしい作品です。

MANY STEPS from Takayuki Akachi on Vimeo.


広がりの要素が数多くあればあるほど、ワンテーマで縛ることで、さらにその印象は強く作用する。

そういえば、たまたま先日観た、ジョージ・クルーニーが主演する「マイレージ、マイライフ」では、結婚する妹のために、出張する観光名所で彼女と婚約者のはりぼてをバックに写真を撮りまくり、全米地図にプロットするシーンがありました。

これは主体を自分に置き換える事で得られる、疑似感覚効果でよく使われる作法ですね。

「何かに旅をさせる作法」と言っても良いかもしれません。

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