インド・ムンバイでケータイユーザを獲得した、ある発想転換
新興国へのビジネスモデルの組み立て発想について、面白い話を読んだ。
先進国のケータイのサービスモデルでは、店舗網を作り、
それを拡張しながら、ユーザを獲得し拡大していく。
しかし、それが新興国の場合、
所得が低いけれど、限られた時間だけケータイを利用したい、という
潜在ユーザを取り込んでいくには、その方法で採算を取る事は難しい。
そのために、ここで大きく発想を変える。
インドのムンバイでは、ダバワラという125年の歴史を持つ
「非常に安価な価格で、家庭で作ったお弁当をオフィスに届ける」という
デリバリーサービスがある。
その集荷数は、一日にしてなんと約20万件。
宅配部隊の数は、約5,000人にも及ぶ。
そこに、携帯電話会社は目を付けた。
店舗網を一から作っていくのではなく、
ダバワラと交渉し、その宅配部隊を活用して、ケータイのサービス案内も始めたのである。
店舗網は、約5,000人の宅配部隊。ターゲットは、毎日約20万人出会うことになるダバワラユーザ。
「店舗を作り、来てもらう」のではなく、
「見込みのある人とコンタクトできる異なる手段を見つけ、出向く」発想転換。
それにより、実店舗への投資を削減することで、
潜在ユーザ層に対してであっても、十分採算が取れるように転換し、
顧客を新たに手にした、という話。
「その地域特性上、活用できる最も最適な資源は何か?」という問いからの発想転換。
示唆するものが多いにあると思います。
ちょうど、「”Droga5″ million NY education-desktop」のような、
「子供たちの学業へのモチベーションを上げるには?」という問題に対し、
「携帯電話を無料で与える」という、間接的なソリューション提供のように。
あるいは、オバマ大統領選挙戦フロリダ州での、
高齢者層が持つ、根強いオバマ氏への偏見を説得するために、
「直接のターゲットである高齢者層」へ、ではなく、
「高齢者層に対して、最も影響力が強い層である『孫』」に焦点を変え、
祖父祖母を切り崩していくという「間接的なコミュニケーション戦略」のように。
目に見える、直接的なターゲットだけを相手にするだけでは、
もはや困難な状況の場合の方が多いのが、今だと思います。
それはどんな領域においても、きっと言えること。
いかに、視座が変えられるか、視点をずらせるか。
その「幅」こそが、これから「必要な能力」とされるのだろうと思います。
道は、険しい。。
Via : 「経営思考の「補助線」」御立 尚資
No comments
Jump to comment form | comments rss [?] | trackback uri [?]