「表現」でしか伝えられないこと

今週は過去の作品含め、素敵な映像表現に出逢う事がなぜか多かったので、少々整理を。

「記憶全景」dir : 横田 将士


日常的な風景を撮影した写真を出力し、一枚ずつ切り取って重ね合わせていく。
それがコマ撮りによって、立体的なアニメーション映像へと変化していく。

立体として動きだしていく映像と、極めて日常的な風景の写真とのバランス感。
これが、胸がきゅっと締め付けられるような、静かで暖かい感覚へと包まれて行きます。
ストーリーがあるわけでない映像なのに、なぜかとても心が満たされていく感じがする。
作り手の目線に、愛情が満ちている感じがなぜかする。
そんな、自分の感覚が少し開いていくような気がする、素晴らしい作品です。



「Little Criminals」dir : Tony Gaddis

Little Criminals from Jon Hardy & The Public on Vimeo.


モノクロの静止画によるストップモーションと、光、モーフィング、そして音楽。
これらを全て掛け合わせた時のかっこよさ。そこに尽きるのだろうと思います。

掛け合わせる要素数の程よいバランスの多さと、
ギターやアンプなど何を掛け合わせればかっこいいか、を確信的にチョイスしている視点。
それが、ロックの持つ、シンプルなかっこよさへ着地出来ているポイントなのだろうと思います。



「Videogioco」dir : Donato Sansone

VIDEOGIOCO by Donato Sansone from Enrico Ascoli – Sound Design on Vimeo.


折り畳みの絵本。これを部屋中に敷き詰め、指で一枚ずつめくっていくと、
縦横無尽に広がるパラパラ漫画が展開されていく。
広がりつながるパラパラ漫画。すごく素敵な発想だと思います。



この3つの作品を観るだけでも、「どう伝えるか?」の表現だけが持つ力の強さを感じます。

例えば、統合的なコミュニケーションに触れるときには、
仕組み論に走りがちな傾向が強いのではないかと思います(自分も含めて)。
でも、その中であっても「感じること」の大切さも忘れない事。
そういう事だと思います。

「表現だけでしか、伝えられないこと」を知ることの大事さ。




人の心を動かすのはやっぱりテクノロジーや仕組みではなくて表現なんです。
ー GT伊藤直樹