サムネールの気配り作法 (Sally Scott, Interview Project)

「ほんの少しの細部にこだわる」という観点から、サムネール演出というテーマで
今日は、2つほどサイトをピックアップを。

1. Sally Scott
sallyscott

一見、画像による普通のサムネール。
しかし、それを押すと動画が再生し、もう一度押せば停止する。
サムネールを拡大させて動画展開するようなことは、ここではしない。
と、UIも動きも全くない、写真と映像だけで完結した、極めてシンプルなサムネールなのですが、
このシンプルさが、Sally Scott「らしい」トーンを醸し出しているポイントだと思います。

「なんとなく『これが』気持ちいい」という感じでしょうか。
流れ出す映像のトーンや、Sally Scottのトーンととてもマッチしていて、
世界観を邪魔するような、「Webで足していく行為」はあえてしないというところに、
むしろ強いこだわりが感じられる気がします。


2. Interview Project
Interview Project

このサイトは、アメリカ各所で出逢った、様々な人のインタビュー動画を
アーカイブしていくプロジェクトのサイト。
その一覧上に配置された、サムネール画像をロールオーバーした時の演出がとかく秀逸で、
「インタビューの音声を一部聞かせる」というやり方を取っています。

内容はインタビュー動画なので、サムネール画像が乗っているだけでは、
どんなインタビューかは、映像を見てみないと分からなかったりします。
でも多くのアーカイブがある。行ったり来たりが面倒くさそうな気配がします。

では、音声を一部聞かせるやり方にすれば、なんとなく来てくれた人は、
先に内容を掴めるんじゃないか?という仮説なのでしょう。
作り手の親切心が感じられる考え方と思います。

そもそもサムネールが並ぶ一覧ページとは、「情報を見せ、詳細へ導く」ことだけを
考えれば、なんの工夫をしなくとも、それで成立するもの。

が、それだけに
「どう見せたら、来てくれた人は心地いいだろう?」
「どう見せたら、行って帰ってを繰り返さず、その人が見たいものへと近づけるだろう?」
という、相手のことをどれだけ親身になって考え抜かれているか?が
顕著に現れる心配りの領域でもあります。

そしてそれだけに、というよりだからこそ、ここまで気が配られたサイトに出会った時、
記憶に残るのだろうと思います。
「普通の人では考えないところにまで、気を配っている」という発見と、ちょっとした嬉しさで。

ほんの少しの気配りに、どこまで注意力を持続し、もてなすことへ徹底できるか?
見習いたいと思う仕事です。