コンセプト × ネーミング が持つドライブする力 (500色の色えんぴつ)
「宣伝会議」9月1日号の特集内容がとても良かったので、少々整理も含めて。
「朝焼けのアルプス」
「栗毛の少女」
「ファラオ時代のナイル河」
これは、フェリシモのアニバーサリーイヤーを記念して作られた
「500色の色えんぴつ」という色鉛筆の各色につけられたネーミングです。


500色すべてがオリジナルな色。
そして各色にユニークなネーミングが付けられている、という
素敵な着想のプロダクトなのですが、ここで注目したいのは、
「ユニークなコンセプトとネーミングだけが持つ力」という点について。
名を付けることは「命名」。
ネーミングは、人やモノに命を与えることでもあります。
そしてその前にあるのは、「こういうモノや世界であった欲しい」
という想い、つまりはコンセプト。
それが強いものであると、この例のように、名前自身がドライバーを担う。
つまり、無理に力を与えないでも、名前が広げてくれる、ということ。
さらに例を挙げれば、優れたコピーライティングにもそれは言えて。
「父親の席は、花嫁から一番遠くにある」
ー キャノンPowerShot
「ずるいよ、チョコ食べているときに、そんな話するの」
ー 明治ミルクチョコレート
「拳骨で読め。乳房で読め。」
ー 新潮文庫
絵が浮かびますよね。コピーから展開されるべき絵が。
これらの例からここで整理したかった点は、
たった一つの素敵なコンセプトとネーミングが、次に行うべきことを決めていく、
ということ。
これは当たり前な話ではあるのですが、コミュニケーション・デザイン的な
考え方について少々思うこともあって。
単に、接点を最適化し、メッセージを届けるだけでは、人は平気で右から左へと流してしまいます。
人々は、あなたのコンセプトにお金を払うんだよ。
という言葉もあります。
例えば行動ターゲティングは、デリバリーの手段が精緻になったということ以上の
ものではない気がしています。
そのレールに乗っているだけでは、他者との差別化には当然なりえない。
それよりも、今必要なのは、
違いを作る「コンセプト」を考える視座と視点、
「ネーミング」を紡ぐ語彙とセンス、
「コピーライティング」における、ストーリーを開花させる切り口、
これらなのだろうと、やはり思います。
ちなみに、「500色の色えんぴつ」では、「私の好きな色500」という
一冊の書籍化まで展開されています。
これも、例えばターゲットの接点論だけに目を向けていたのでは出てこない発想ですよね。
という意味で、特にコピーライティングの持つ本質的な力に、
もう少し目を配るべきなのだろう、と少々思いました。

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