コマ取りグラフィティ・アニメーション (”COMBO” BLU)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, PV | Posted on 30-09-2009

コマ取りアニメーションは、もはや飽和状態ではないか、と思われるほど
数多くのバリエーションがありますが、この作品は新しい発想だと思いました。
グラフィティによるアニメーションという表現手法です。

COMBO a collaborative animation by Blu and David Ellis (2 times loop) from blu on Vimeo.


クラシカルな建物の中庭と外壁。
不気味さが漂う人物と、建物そのものに壁を空けてしまう演出。
それに、対照的となる現代的なアクセントの要素。

これらのセレクト感覚が、とても自由&楽しげで、
素晴らしいクリエイティブが持つ、心地良い空気感のようなものが作品から伝わってきます。


さて冒頭、新しい発想と書きましたが、実は一年前から既にこの作風は出来上がっていたのですね。
こちらは、ストリートを舞台にしたグラフィティ・アニメーション。

MUTO a wall-painted animation by BLU from blu on Vimeo.


ヤン・シュバンクマイエルの作品群からも言えますが、
不気味さやシュールさを題材にすると、コマ取りの持つキュートさが加算される事で、
よりその世界感が強まり、かつ没入できる効果があるように思えます。


Via : blu (vimeo)

AU REVOIR SIMONE’S SHADOWS

Posted by kUtsunomiya | Posted in PV | Posted on 30-09-2009

AU REVOIR SIMONEといえば、
数年前の自分にとって、最後の真打ちガールズポップ・グループだったわけですが、
新曲「SHADOWS」のPVをデヴィッド・リンチが担当していたとは、全く知りませんでした。

AU REVOIR SIMONE

そしてまさか彼までもファンであったとは!
変態の異名は決して伊達ではなく、目の付けどころが流石と言わざるを得ません。



そしてこの儚げで、妖しく、危ういPVの感じ。
これぞリンチの精神世界全快の作品と言えるでしょう。
素晴らしいです。

Via : David Lynch Foundation Television

エレガンスは遠巻きに伝わってくる (”Audi” Intelligently Combined)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, TVCM | Posted on 16-09-2009

緻密さが持つ、美しさやエレガンスを伝えるには、いかにそのエッセンスを歪曲に伝えるか?が
肝だと思います。
それを象徴する、アウディが取ったTVCMの表現がこちら。



透明なキューブに納められたアウディのパーツが、規則正しく組み立てられていき、
全てのパーツが一つになった時、アウディが組み上がる、という表現です。

緻密さ、繊細さ、それが生み出すエレガンス。
こういった事を直接的に伝えようとすると、下品そのものな表現になります。
だから、丁寧に歪曲に伝えないと、伝わらない。
過去の事例で言えば、”HONDA”のこのCMが、類似手法として挙げられるでしょう。



個人的に、好きな表現の手法です。

食材で国を表現するアイデア (Sydney International Food Festival)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration | Posted on 13-09-2009

食の国際祭典である、”Sydney International Food Festival” の広告表現がとても面白いです。

siff01
siff02
siff03

国にちなんだ食材を使って、国旗を表現していくというシンプルな表現アイデアですが、
フェスティバルの趣旨が、きれいに落ちています。
(日本は一見刺身なのかと思いきや、なぜゆえにかトマトなよう)

とはいえ「食の持つ楽しい感」「お祭り感」といったものが、うまく収まっていると思います。
また、各国へのリスペクトの姿勢が垣間見える点に、とくに素敵さを覚えます。

食へも国へも愛情が感じられる、豊かなアイデア。好きです。

Via : designworks

自分の姿を光の粒子に変換 (Gold Dust)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration | Posted on 13-09-2009

MSA VISUALS LTD. のインタラクティブ・インスタレーション作品。
Webカムに写った被写体の輪郭を検出して光る粒子に変換する、というものですが、とかく綺麗です。

Gold dust from Memo Akten on Vimeo.


自分の姿が、光の粒子に変換される。
この着想はWebっぽい面白さのエッセンスが詰まっていると思います。
応用が色々とできるヒントの匂いがする、アイデアと試みです。

Via : white-screen.jp

twitterで打ち上げ花火 (Ascii Art Hanabi)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, Social Media, Web Site | Posted on 09-09-2009

このアイデア、面白いです。素敵。
Ascii Art Hanabi



twitterから、ハッシュタグを用いてつぶやいたTweetを、夜空へ派手に打ち上げ花火する。
シンプルなアイデアなだけに、素直に楽しいです。
こういう気軽な遊びに「わあー」と、こぞって楽しめるところが、Webの面白さの一つだと思います。

消え行く花火の感じの細かな演出が、味があってまたいいですね。

サムネールの気配り作法 (Sally Scott, Interview Project)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, Web Site | Posted on 08-09-2009

「ほんの少しの細部にこだわる」という観点から、サムネール演出というテーマで
今日は、2つほどサイトをピックアップを。

1. Sally Scott
sallyscott

一見、画像による普通のサムネール。
しかし、それを押すと動画が再生し、もう一度押せば停止する。
サムネールを拡大させて動画展開するようなことは、ここではしない。
と、UIも動きも全くない、写真と映像だけで完結した、極めてシンプルなサムネールなのですが、
このシンプルさが、Sally Scott「らしい」トーンを醸し出しているポイントだと思います。

「なんとなく『これが』気持ちいい」という感じでしょうか。
流れ出す映像のトーンや、Sally Scottのトーンととてもマッチしていて、
世界観を邪魔するような、「Webで足していく行為」はあえてしないというところに、
むしろ強いこだわりが感じられる気がします。


2. Interview Project
Interview Project

このサイトは、アメリカ各所で出逢った、様々な人のインタビュー動画を
アーカイブしていくプロジェクトのサイト。
その一覧上に配置された、サムネール画像をロールオーバーした時の演出がとかく秀逸で、
「インタビューの音声を一部聞かせる」というやり方を取っています。

内容はインタビュー動画なので、サムネール画像が乗っているだけでは、
どんなインタビューかは、映像を見てみないと分からなかったりします。
でも多くのアーカイブがある。行ったり来たりが面倒くさそうな気配がします。

では、音声を一部聞かせるやり方にすれば、なんとなく来てくれた人は、
先に内容を掴めるんじゃないか?という仮説なのでしょう。
作り手の親切心が感じられる考え方と思います。

そもそもサムネールが並ぶ一覧ページとは、「情報を見せ、詳細へ導く」ことだけを
考えれば、なんの工夫をしなくとも、それで成立するもの。

が、それだけに
「どう見せたら、来てくれた人は心地いいだろう?」
「どう見せたら、行って帰ってを繰り返さず、その人が見たいものへと近づけるだろう?」
という、相手のことをどれだけ親身になって考え抜かれているか?が
顕著に現れる心配りの領域でもあります。

そしてそれだけに、というよりだからこそ、ここまで気が配られたサイトに出会った時、
記憶に残るのだろうと思います。
「普通の人では考えないところにまで、気を配っている」という発見と、ちょっとした嬉しさで。

ほんの少しの気配りに、どこまで注意力を持続し、もてなすことへ徹底できるか?
見習いたいと思う仕事です。

省略力 (ストリートビューのプライバシーについて)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, PV | Posted on 07-09-2009

Google Street View のプライバシーについてを解説した、
Googleからのメッセージ映像がとても秀逸です。

映像であるにも関わらず、セリフや文字などによる説明を一切用いず、
可愛らしいアニメーション「のみ」で説明されています。



相手に「気づいてもらう」には、むしろ伝えたいことを全て言い切ってしまうよりも、
要素を省略し、全体をより簡易に伝える方が「分かる」事は多々あります。

1000の言葉を並べるより、一つのたとえ話で、全体の理解をより速め、伝える。
そんな感じでしょうか。
概要を掴むには、かなり分かりやすいですよね。この映像は誰にとっても。

とてもスマートな、省略のコミュニケーション事例と言えるでしょう。

コンセプト × ネーミング が持つドライブする力 (500色の色えんぴつ)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, Marketing, Strategy | Posted on 07-09-2009

「宣伝会議」9月1日号の特集内容がとても良かったので、少々整理も含めて。


「朝焼けのアルプス」
「栗毛の少女」
「ファラオ時代のナイル河」

これは、フェリシモのアニバーサリーイヤーを記念して作られた
「500色の色えんぴつ」という色鉛筆の各色につけられたネーミングです。

felissimo1

felissimo2

500色すべてがオリジナルな色。
そして各色にユニークなネーミングが付けられている、という
素敵な着想のプロダクトなのですが、ここで注目したいのは、
「ユニークなコンセプトとネーミングだけが持つ力」という点について。

名を付けることは「命名」。
ネーミングは、人やモノに命を与えることでもあります。

そしてその前にあるのは、「こういうモノや世界であった欲しい」
という想い、つまりはコンセプト。


それが強いものであると、この例のように、名前自身がドライバーを担う。
つまり、無理に力を与えないでも、名前が広げてくれる、ということ。

さらに例を挙げれば、優れたコピーライティングにもそれは言えて。



「父親の席は、花嫁から一番遠くにある」
 ー キャノンPowerShot

「ずるいよ、チョコ食べているときに、そんな話するの」
 ー 明治ミルクチョコレート

「拳骨で読め。乳房で読め。」
 ー 新潮文庫




絵が浮かびますよね。コピーから展開されるべき絵が。

これらの例からここで整理したかった点は、
たった一つの素敵なコンセプトとネーミングが、次に行うべきことを決めていく、
ということ。
これは当たり前な話ではあるのですが、コミュニケーション・デザイン的な
考え方について少々思うこともあって。

単に、接点を最適化し、メッセージを届けるだけでは、人は平気で右から左へと流してしまいます。

人々は、あなたのコンセプトにお金を払うんだよ。


という言葉もあります。

例えば行動ターゲティングは、デリバリーの手段が精緻になったということ以上の
ものではない気がしています。
そのレールに乗っているだけでは、他者との差別化には当然なりえない。

それよりも、今必要なのは、
違いを作る「コンセプト」を考える視座と視点、
「ネーミング」を紡ぐ語彙とセンス、
「コピーライティング」における、ストーリーを開花させる切り口、
これらなのだろうと、やはり思います。

ちなみに、「500色の色えんぴつ」では、「私の好きな色500」という
一冊の書籍化まで展開されています。
これも、例えばターゲットの接点論だけに目を向けていたのでは出てこない発想ですよね。

という意味で、特にコピーライティングの持つ本質的な力に、
もう少し目を配るべきなのだろう、と少々思いました。

すべてが紙の世界というCM (”World of Paper”)

Posted by kUtsunomiya | Posted in Inspiration, TVCM | Posted on 06-09-2009

思い切ったアイデアがユニークな、ノートメーカー “SCRIBE” のTVCM。
日常世界の全てが、「紙」で作られている、という発想のクリエイティブです。

SCRIBE MUNDO DE PAPEL from ladies on Vimeo.


ノートだけ違和感がないところが、いいですね。

「面白い」というだけでは、TVCMももはや成立しなくなってきている時代だとは思いますが、
発想のジャンプの仕方という点では、好きですし面白いと思います。

Via : designworks